加盟店オーナーインタビュー

私たちは“マイクロスーパー”という業態で、廃校になった小学校の校舎の一角で営業している70平米ほどの小さな店舗です。元から商店などを経営していたわけではなく、昭和57年に結成された「はたコミュニティ協議会」という地域づくりを行う自主組織が運営していています。島根県雲南市の波多地区は山間部にあり、人口は約290人と過疎化が進んでいます。
以前は酒屋や鮮魚店など20軒ほどの個人商店がありましたが、住人が減少するにつれて次々と廃業していき、平成26年3月には1軒だけ残っていた商店も廃業。波多地区の住人は日々の買い物にも困るようになってしまいました。そんな中、雲南市を通じて全日食から協議会へ小売店をやらないかというお声がけがありました。
お声がけいただいた時は、まず開店資金や立地、開業時期などのアドバイスをいただきました。当初は人口が300人にも満たない波多地区では経営が難しいと思いましたが、協議会の建物の一角で営業し、コミュニティ協議会のスタッフがレジ業務を兼務してもらうことで人件費を削減することが可能になるとのアドバイスも受け、おかげ様で、マイクロスーパー「はたマーケット」が誕生しました。

一番は安定的に安く仕入れできることです。1ケースからなどの制約がなく、少量でも毎日配送してもらえるので安心感がありますし、お客様からのニーズに柔軟に応えることができます。地方ではなかなか手に入らない珍しいものや目新しい商品もご紹介できますし、実際に売れ行きも好調です。
次に情報提供がありがたいですね。POSデータを活用することで、全国の1,600の加盟店の売れ筋が分かり、仕入れの参考にしています。スタッフ全員が小売店未経験だったので、全日食のSV(スーパーバイザー)に教えてもらいながら、最近では自分達だけでデータを活用できるようになりました。
また、マイクロスーパーという小規模店でも軽減税率に対応できているのもメリットです。現在のキャッシュレスの比率は16〜17％くらいで、たばこやお酒をまとめ買いされるお客様のご利用が多いですね。

きっちりとフォローしていただけているのでありがたいですね。小売のことは何も分からなかったので、オープン当初は毎週のように来てもらい、いろいろ教えていただき、今ではこちらからも相談しやすい良い関係が築けています。また、地域独特のニーズに応えられているのも全日食さんのおかげですね。たとえば、お客様から「介護用品はないか」といったお問い合わせがあった時は、SVの方に相談したら通常のラインナップにない商品でも何とか仕入れようと、親身になってくれました。棚割りを季節ごとに替えたり、レジ横にエンドを作っておすすめ商品を置いたり、都度の売れ筋を教えてもらえたりと、アドバイスをいただけるのもありがたいですね。

私たちは、買い物を通じて地域の利益になることで、長く愛される店になりたいと思っています。とはいえ、必要経費を抑えつつ安定した利益を出さなければ経営を維持することができません。過疎化が進んでいる地域ですので、長いスパンで見れば売り上げが下がっていくことが予想されます。ですから将来は移動販売などで商圏を広げたりすることも視野に入れています。周辺の地域にも買い物に困っている人がいると聞いていますので、近隣の店舗と競争するのではなく、他のコミュニティともうまく連携を図りながら商圏を広げ、「地域の台所」として住民の方に貢献できたら嬉しいですね。

マイクロスーパーという小さな業態なので、「高い」「品揃えが悪い」といったイメージがあるかもしれませんが、比較的安い値付けができています。高齢で年金暮らしのお客様が多いので、値段を気にせずお買い物ができるように全日食の推奨売価で販売できているおかげです。
特に私たちは小売未経験者の集まりです。立ち上がりが半年間で、それから5年以上売り場を拡張しながら運営できているのも、スタッフの意欲とスーパーバイザー(SV)のサポートがうまくマッチしたからだと思います。困ることがあっても全日食に加盟している安心感があるので、本当に心強いです。
仕入れに困っている方、不安定な取引に悩んでいるスーパーさんもいると思いますが、「全日食に加盟すれば安心ですよ」と背中を押したいですね。